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Tool

Wire Clamp Cutter

 

インスタレーションやメディアアートの現場では、天井からモノを吊るすことが多いです。
平面作品なんかでも、ピクチャーレールから吊るすのはスタンダードな方法でしょう。
そこで、「吊るす=テグス」だけじゃないですよ、と。

というわけで、今回はワイヤークランプカッターを紹介します。
ワイヤーカッターとワイヤークランプが1本にまとまった優れものです。
工具箱の中はやっぱりコンパクトにしておきたいので、このあたりの組み合わせはありがたいところです。

 


 

使い方

1. ワイヤーをカットする

側面のカッターにワイヤーを入れて、はさみの要領でカットします。
※ワイヤーは専用の工具じゃないと綺麗に切れません。

2. カシメを通す 3. 輪を作る
 4. 短辺を潰す

クランプの先でまず短辺を潰し、固定します(仮止め)。

5. 長辺を潰す(1回目)

カシメの大きさに合う場所でクランプし、思い切り潰します(本締め)。

6. 長辺を潰す(2回目)

1回で潰しきれなかった残りを潰します(とどめ)。

 7. 完成

これでもう抜けることはないです。

撮影協力:F-Boogie

Wrench / Spanner

 

学生の頃、どれがレンチでスパナでモンキーでラチェットで・・・いまいち自信がなく、ややこしく感じてた時期がありました。
たぶん今の学生もそう感じてるんじゃないかな〜と思って、この際おさらいしようかと。

いずれも六角ボルトなどのネジを締めたり緩めたりするための工具です。
ネジというと「ドライバーで締めるもの」という認識が強いかもしれませんが、レンチを使って締めるタイプの方が結合力は強いです。

 


 

スパナ

一番基本的なタイプ。開口部の径が固定で、両端についているもの(両口)と、片方にだけついているもの(片口)があります。メガネレンチやラチェットレンチと組み合わさっているものもあります。差し込みにくい場所でも使いやすい様に、薄型に作られているものもあります。

メガネレンチ

スパナのような開口部がなく、ボルトの上からかぶせる様に差し込んで使うタイプです。通常のスパナは6方向からしか差し込めなませんが、メガネレンチの場合はもう少し融通が利きます。ただし、ボルトの上からかぶせられるだけのスペースは必要です。

モンキーレンチ

開口部の大きさを変えられるレンチです。1本で複数のスパナの役割をこなせる便利な工具ですが、作業中に緩くなったり、逆に入らなくなったりしてイライラすることもあります。

 六角棒レンチ

キャップネジやホーローネジなどを締めたり、緩めたりするためのレンチ。差し込みやすい様に「ボールポイント型(写真左側)」に作られているものもあります。他にも柄がついているものや、電動ドライバーやインパクトドライバーで使えるストレートタイプのものがあります。

ラチェットレンチ

ラチェット機構がついたレンチです。他のレンチに比べて高価ですが、一度差し込んだらいちいち抜き差ししなくて済むのは大きなメリットです。写真のように首が曲がるタイプもあります。

ソケットレンチ

ラチェット機構がついたハンドルと、交換可能なソケットの組み合わせで機能するレンチです。車やバイクの整備などでよく使われます。ソケットレンチのメリットは、車のホイールの様にボルトの頭が奥まで入り込むような場合でも締め/緩めができることです。

 

他にもボックスレンチ、パイプレンチ、チェーンレンチ、ギアレンチなどなど色々ありますが、オーソドックスなところではこんなもんかと。

Vice Grip

 

ホームセンターなどで安く買えるバイスグリップですが、困った時に何かと頼れる工具です。
手や指の力で足りない時や、熱くて手で持てない、簡易的に2つのものを貼り合わせたい時など、作業中によく出くわすケースで威力を発揮します。

 


 

使い方

1. 径を合わせる

掴みたいものの大きさより、少し小さめにクチの大きさを調整します。クチの大きさは、柄の先端にあるネジ部を回して調整します。

2. 握る

掴みたいものをくわえて、”カチン”と音がするまで握り込みます。

3. リリースする

握った素材を放す時は、柄の内側にあるレバーを押すと簡単に外れます。

 Tips

非常に強い力で握り込むので、素材を傷つけたくない場合は布やテープを巻いておくといいでしょう。

Tips

サンダー作業などで素材が熱くなるような場合にも便利です。

Pipe Cutter

金属のパイプ素材を切るための工具です。
バンドソーや弓ノコで切るよりもキレイに切れます。
専用の刃に取り替えればステンレスなどの硬い材料もカットできます。
あくまでパイプのみなので、棒材は切れません。
また、あまり肉厚なものにも向いてません。

 


 

材料を固定

バイスなどを使います。よほど握力に自信がないと、手持ちでは厳しいでしょう

切りたい場所に合わせてカッターでくわえる

柄の黒い部分を回して締めこみます

切断

パイプが切れるまで「回す・締めこむ」を繰り返します。刃を痛めないよう、少しずつ締めこみましょう。

切断

バンドソーや弓ノコで切るよりもキレイな断面です。

バリとり

カッターについているヤスリでバリがとれます。

通常の刃(左)とステンレス用替刃(左)

別売りのステンレス替刃を使えばステンレスパイプも切れます。通常の刃が黒なのに対して、ステンレス用は濃いグレーの金属色です。

Carpenter’s Square

 

「誰の差金だ!」
というと、途端にサスペンス臭が漂ってきますが何のことはありません。僕のと、大学のです。

 

曲尺、もしくは差金といいます。
もともとは大工工具で、主に素材に加工線などの印(ケガキ)を引く際に使います。
「なるほど!」と感心するくらい、これ1本でできることが多いので使い方を覚えておくと重宝します。
ただの定規として使うにはもったいない、優秀な工具です。

 


 

基本的な使い方

直角精度を確かめる  
切り出した素材や、制作物の直角精度を確かめる際に使います。
垂直な線を引く  
素材の端面に対して垂直な線を引くのは、よくある作業の1つです。曲尺の片辺を端面に引っ掛けるようにして使います。素材が金属の場合はケガキを使いましょう。
平行な線を引く  
平行な線を引く場合も、曲尺を使うと素早くできます。

 

応用編

45度の線を引く  
曲尺の角を素材の端面からはみ出す様に置いて、端面までのそれぞれの長さを合わせれば、45度の角度で線を引くことができます(1:1)。
30度、60度の線を引く  
勘のいい人は左の例で気づいたと思いますが、同じ要領で30度・60度の角度で線を引くこともできます(1:√3)。
任意の角度で線を引く  
複雑な角度を出すには三角関数を用いる必要があります。以下のような計算サイトを使うのもありでしょう。計算サイト

 

1.等分する  
計算で割り切れない場合でも、高い精度で等分線を引くことができます。割り切りやすい目盛りの位置で、斜めに曲尺を置いて印をつけます。  
※写真の場合:3当分=0mm – 240mm
2.等分する  
80mmと160mmの目盛り位置に印をつけます。
3.等分する  
つけた印を通るように垂直線を引けば、精度よく3等分されます。

 

1.円を描く(木工のみ)  
コンパスほどの精度ではないですが、曲尺だけで円を描くこともできます。描く円の直径の距離で釘を打ちます。こうした釘は工作用語で「隠し釘」といいます。
2.円を描く(木工のみ)  
曲尺の内側の隅に鉛筆を当て、内側の両辺を2本の隠し釘に触れさせたまま回転させれば半円が描けます。
3.円を描く(木工のみ)  
反対側も同じ様に描けば円ができます。

Fantastic Tools & Materials

色々な工具や素材がある中で、「コイツは便利だ!」と思ったものを紹介(亜流でマニアックなものが多いかも)。
ものによりますが、詳しい使い方は適宜別ページで。

新しい工具や素材が見つかれば更新するので、時々覗いてもらえれば。

 


 

工具編

糸ノコ刃(スパイラルタイプ) 

用途:木材・金属の切断
相場:¥700前後(5本組)

 

通常の糸ノコ刃は一方向にしか切れないため、曲線切りの際は材料か糸ノコ自体を回す必要があります。それに対してスパイラルタイプの糸ノコ刃は全ての方向で切れるので、刃や材料の向きを変えずに切ることができます。複雑な形状で切り抜きたい時は非常に便利です。

電動用と手動用の両方があります。

ケガキ針(ペンシルタイプ) 

用途:ケガキ作業
相場:¥700〜¥1,000程度(交換針:¥500〜¥1,000程度)

 

通常のケガキは先の尖った1本の鋼材からできていますが、それをペン型にしたものです。収納もしやすく、シャーペンの様に針も交換でき、先が細いので正確にケガキ作業ができます。

スパイラルタップ 

用途:ネジ切り加工
相場:ネジ径による(M3〜M5で1本¥1,000前後)

 

通常のストレートタップでは「切って、戻して」を繰り返す必要がありますが、スパイラルタップではその必要がありません。よく使う場合は作業時間が多いに短縮され、労力も減るのでありがたい存在です。

慣れた人は電動ドリルなどを使って一気にネジを切ってしまう人もいるそうですが、オススメはしないでおきます。

タップ・ダイスの使い方はこちら>

ラチェットモンキー 

用途:ボルト締め/緩め
相場:¥3,000前後

 

くわえ径が可変のモンキーレンチにラチェット機能(※)をつけたもの。1本あればあらゆるボルトに楽に対応できるので重宝します。新製品のためか、まだ少し割高感があります。

※ラチェット機能
正転/逆転のどちらかをロックし、その逆がフリーになる機能。往復運動を繰り返すだけでボルトを締めたり緩めたりできる。

センターファインダー 

用途:素材の中心出し
相場:¥500前後

 

手持ちの素材の中心を割り出す工具。90°と60°のガイドが表裏についており、素材を内側に当てて線を引く仕組みです。角度を変えて3本ほど線を引けば位置が割り出せます。

クロスバイス 

用途:素材の固定
相場:¥10,000前後

 

アトリエにボール盤があるような上級者向けの工具です。ハンドルを使ってX-Y方向に素材を動かすことが出来るので、通常のバイスよりも位置決めが楽です。ちなみにバイスに関しては他にも、バイス面を360°回転できるアングルバイス、それらを複合させたクロス・アングルバイスなどもあります。

 

工具購入のイロハ

必要な工具をその時に買う、が基本なので特に「イロハ」というほどのことでもないんですが・・・・
ただ、色々ある工具の中でどこから手をつけるべきか、どこにお金をかけるべきかの目安ぐらいはつけられると思います。

どこから手をつけるべきか、は言うまでもなく「よく使う工具」からでしょう。もの作りといっても色々あり、制作スタイルも人それぞれなので、本当によく使うものについては多少のお金をかけても購入する価値はあります。愛着のある工具をもつのは、作り手のメンタリティとして心地いいものです。学校のように工具を共有する場合はなおさらで、こうした環境下では使いたい工具を「探す」時間が案外バカになりません。時間のムダというのもありますが、なにより制作のノリやリズムが途切れるのが痛い。これがなかなかのストレスなんです。

あるいは、「基本的な工具を一通り揃えたい」という場合もあるでしょう。たしかにこういう場合、どこから手をつけていいかわからないかもしれません。ペンチ1本をとっても、100均で買えるものから数千円のブランドものまであり、実際に使うまで違いがわからないことがほとんどです。はっきりした答えがあるわけではないですが、経験的に値段の差が如実に表れるのは、まず「刃物」じゃないかと思います。ニッパーなどはもちろん、ドリル刃やタップ・ダイスなども、安価なセットのものより1本ずつバラ売りになっているものの方が切れ味もよく、仕上がりも綺麗です。またノギスなどの「計測工具」も、高い精度が必要な場合は相応の値段のものを使った方がいいでしょう。

最後にアドバイスとしては、「工具にベストを求めない」ことでしょうか。大事なのはむしろ、自分のカラダの方を工具に合わせていくことじゃないかと思います。その意味では、使いにくいブランドものより、手に馴染む安物の方が価値はあると思います。今自分が使っている先細ラジオペンチも100均のものですが、完全に使い慣れてしまったので浮気できません。

 


 

素材編

Titebond(木工ボンド) 

用途:木材の接着
相場:サイズによる(¥400〜¥1,000程度)

 

アメリカ製の木工用ボンド。日本でよく使われる白い木工ボンドは乾燥後にゴムのような質感になるのに対し、こちらは完全に硬化するので家具やスピーカーの自作に向いています。多少割高ですが、接着力も強く、乾燥時間も短いので使いどころを選べば頼もしい接着剤です。

ミッチャクロン マルチ 

用途:塗装前の下地処理
相場:¥1,000前後

 

塗装前の下地材としてあらゆる素材・塗料に対応しており、塗料の定着性も高いです。透明なので素材の色を活かすこともできます。

ターンバックル 

用途:ワイヤーの張力調整
相場:サイズ・素材による

 

天井から作品や機材を吊るして高さや傾きを調整したり、渡したワイヤーにテンションをかけたい時の必需品です。片方のネジが逆ネジになっているため、中央の連結部分を回せば全体の長さが変わる仕組みになっています。

Taps & Dies

タップとダイス

タップとダイスはネジを切るための工具です。使い方を覚えておくとパーツ作りの幅が広がるでしょう。ネジを立てる作業にはこの他にも必要な工具があるので、併せて覚える様にしましょう。

 


 

タップ

タップは雌ねじを立てるための工具で、一見ドリルの刃に似ています。手回しで作業する場合、タップハンドルが必要になります。実際にネジを立てる前に、素材に下穴を開けておく必要があります。

下穴を開ける

下穴の大きさは下記の寸法表の「下穴用ドリル径」を参照。わからない時はタップ自体に書いてある呼び寸法を見て、(ネジ径)ー(ピッチ)でも割り出せる(ex. M3×0.5 = 3-0.5 = 下穴2.5mm)

ハンドル、バイス、切削油(タッピングオイル)

タップをハンドルに、素材をバイスなどで固定し、切削油を用意する

食いつき

切削油を下穴に少し垂らす。タップを下穴に対して直角にあて、押し付けながら2、3回まわして食いつかせる

ねじ切り

タップハンドルが傾かない様に慎重に作業。ストレートタップの場合は3/4回転させたら1/4回転戻すのを忘れずに(切り子を切って目詰まりを解消)

もどし

ネジ切りが終わったら、ネジを外す要領で水平に逆回転させてタップを抜き取る(ある程度抜けてきたらハンドルを外した方が無難)

ストレートタップ(右)とスパイラルタップ(左)

スパイラルタップの場合は、ネジ切りの際に「3/4正回転、1/4逆回転」の往復をする必要がない。多少割高だが、たくさん加工したりする場合は作業時間を大きく節約できる。

メートルネジ寸法表(M)

メートルネジ用(M) 呼び寸法 ネジ径(mm) ピッチ(mm) 下穴用ドリル径(mm)
M2×0.4 M2 0.4 1.6
M2.6×0.45 M2.6 0.45 2.2
M3×0.5 M3 0.5 2.5
M3×0.6 M3 0.6 2.4
M4×0.7 M4 0.7 3.3
M4×0.75 M4 0.75 3.3
M5×0.8 M5 0.8 4.2
M5×0.9 M5 0.9 4.1
M6×1.0 M6 1.0 5.0
M7×1.0 M7 1.0 6.0
M8×1.25 M8 1.25 6.8
M10×1.5 M10 1.5 8.5
M10×1.25(細目) M10 1.25 8.8
M12×1.75 M12 1.75 10.3

インチネジ寸法表(W)

メートルネジ用(W) 呼び寸法 ネジ径(inch) 山数(1inchあたり) 下穴用ドリル径(mm)
1/8W40 1/8W 40 2.6
3/16W24 3/16W 24 3.7
1/4W20 1/4W 20 5.1
5/16W18 5/16W 18 6.6
3/8W16 3/8W 16 8.0
1/2W12 1/2W 12 10.7

 


 

ダイス

ダイスは雄ねじを立てるための工具で、ドーナツ状の駒の形をしています。手回しで作業する場合、ダイスハンドルが必要になります。事前に旋盤などで削り出さない限り、素材の径がそのままネジ径になります(3mmの丸棒→ダイス加工→M3ネジ)。

棒材を固定する

加工する棒材をバイスなどで固定する

ハンドルと切削油(タッピングオイル)

ダイスをハンドルに固定し、切削油を用意する

食いつき

切削油を棒材に少し垂らす。ダイスを棒材に対して直角にあて、押し付けながら2、3回まわして食いつかせる

ねじ切り

ダイスハンドルが傾かない様に慎重に作業。3/4回転させたら1/4回転戻すのを忘れずに(切り子を切って目詰まりを解消)

もどし

ネジ切りが終わったら、ネジを外す要領で水平に逆回転させてダイスを抜き取る(ある程度抜けてきたらハンドルを外した方が無難)

Tips!

今回M5のタップとダイスを使って制作したパーツを組み合わせた様子。手回しで制作したので垂直方向の精度があまいのがわかる。より精度の高い加工を行なうには旋盤などの工作機械と併用する。

Vernier Caliper

ノギス

ノギスは円柱状の棒材の太さや、パイプの内径、段差などを高精度に計測できる工具です。高い精度で加工する場合は必需品とも言えるので、ここでは使い方や目盛りの見方を説明します。

 


 

ノギスの使い方

外径を測る 

大きい方のクチバシで材料を挟む

内径を測る 

小さい方のクチバシを穴の中で開く

深さを測る 

クチバシの反対側で計る

段差を測る 

ノギスの頭をずらして計る

 


 

目盛りの見方

ノギスは本体とスライド部分の両方に目盛りがついています。スライド側の”0″の位置が本体の目盛りで合わさったところが計測値になります。多くのノギスはさらに0コンマ以下の数値も読めるようになっているので、本体の目盛りとスライダの目盛りが一番まっすぐに合わさった値がその値になります。なので、写真の場合だとスライダの”0″が本体の21mmを少し越えたところにあり、一番まっすぐに合わさっている線がスライダの”4″と”5″の間の線になるので、計測値は21.45mmとなります。

個人的には計測工具の中で一番好きです。程よいメカ具合と重量感に萌えますね。それにしても、ノギスは英語で“Vernier Caliper(バーニア・カリパー)”っていうんですね(バーニャカウダみたい)